囲い込みとは?不動産売却で一番大切な事
あなたは「囲い込み」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
囲い込みとは、不動産仲介業者が売主と買主の情報を独占し、他の業者や買主に情報を公開せず、両手取引によって、自社の利益を最大化しようとする行為を指します。不動産の売却を考えている方にとっては、この行為は、不動産売却において大きな影響を及ぼす可能性があります。この記事では、囲い込みの具体的な内容やリスク、対策について詳しく解説します。
囲い込みの具体的な手法
囲い込みの具体的な手法は主に以下の3つです。
- 物件情報を隠す
仲介業者が物件情報を自社の顧客だけに提供し、他の業者や一般の買主には情報を公開しない場合です。これにより、売主は最適な買い手と出会う機会を失います。 - 紹介させない
他社の仲介業者が内見を希望しても、「予約が埋まっている」「売り止め中です」などの理由をつけて内見をさせてもらえないことがあります。
もちろん、本当か嘘かはこちらでは確認しようがないですし、その物件の売主でさえ、断ったという事実を知ることはないです。 - 期待させる
仲介業者が売主に対して「市場価値よりも高い金額で売れますよ~。」と誤解させ、媒介契約を結ぶケースも横行しています。不動産のプロに言われたら誰だって信じたくなるものですが、相場を無視した売却活動は、売れるまでに時間がかかることが多く、「売れないっすねー。売値下げましょう。」という話になり、結局、相場くらいの金額で決まるパターンを多いです。
囲い込みのリスクと影響
囲い込みは売主にとって以下のようなリスクや悪影響をもたらします。
- 売却価格の低下
囲い込みにより、物件の情報が広く公開されないため、最適な売却価格を得ることが難しくなります。結果として、売主は本来得られるはずの価格よりも低い価格で物件を売却することになることが多いです。 - 売却期間の長期化
情報が限られた買い手にしか届かないため、物件の売却が進まないことがあります。
これにより、売却までの期間が長引き、売主は追加の費用やストレスを抱えることになります。 - 信頼性の低下 囲い込みを行う業者は、売主や買主からの信頼を失う可能性があります。一度信頼を失った業者は、将来的な取引にも悪影響を及ぼすことがあります。
囲い込みを防ぐための対策
囲い込みを防ぐためには、以下の対策を講じることが重要です。
- 複数の業者と契約する
1社の仲介業者だけに頼るのではなく、複数の業者と契約することで、情報が広く公開される可能性が高まります。専任媒介契約ではなく、一般媒介契約を選ぶことも一つの方法です。 - 物件情報の公開状況を確認する
契約後も、定期的に物件情報がどのように公開されているかを確認することが重要です。仲介業者に対して、どの媒体でどのように物件情報が掲載されているかを報告してもらうように依頼しましょう。 - 内見の状況を把握する
内見の予約状況や実際の内見の回数を確認し、他社の買主にも内見の機会が提供されているかを確認することが重要です。内見が少ない場合は、その理由を仲介業者に確認しましょう。 - 信頼できる仲介業者を選ぶ
口コミや評価を確認し、信頼できる仲介業者を選ぶことが重要です。
過去の取引実績や顧客からの口コミを参考に、信頼性の高い業者を選びましょう。
信頼できる不動産業者を見つけるポイント
信頼できる不動産業者を見つけるためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 実績と経験
長年の経験と多くの実績を持つ業者は、信頼性が高い傾向にあります。
過去の取引事例を確認し、どれだけの物件を取り扱ってきたかをチェックしましょう。 - お客様の声
顧客の口コミや評価は、業者の信頼性を判断するための重要な指標です。
インターネット上のレビューサイトやSNSで、他の顧客の声を確認しましょう。 - 透明性と誠実さ
業者がどれだけ透明性を持って取引を行っているか、また、誠実な対応をしているかを確認しましょう。
初回の相談時に、契約内容や手数料について詳しく説明してくれる業者は信頼性が高いです。 - コミュニケーションの質
迅速かつ丁寧なコミュニケーションを行ってくれる業者は、信頼性が高いです。
質問に対して適切に答えてくれるか、連絡がスムーズかを確認しましょう。
まとめ
不動産売却における囲い込みは、売主にとって大きなリスクを伴います。
囲い込みを防ぐためには、複数の業者と契約したり、ちゃんと広告をしているかなどの物件情報の公開状況や内見の状況を定期的に確認することが重要です。
また、信頼できる仲介業者を選ぶために、実績やお客様の口コミ、透明性、コミュニケーションの質を重視しましょう。
物件の売却は、人生においての大きなイベントの一つです。
適切な業者を選び、囲い込みのリスクを回避することで、早く・高く売れることを目指しましょう。